長年にわたり数千社の広告主と協業する中で、私たちは彼らの声を直接聞き、何が機能しているのか、そして何が機能していないのかを知る機会を得てきました。
最近、ERGO、Verisure Brasil、Noomといった企業を含む70社以上の広告主と対話し、パフォーマンスマーケティングの現状について意見を交わしました。その中で浮かび上がったのは、広告主が常に直面している同じ課題でした。検索広告やSNS広告は成果をもたらしますが、その道のりはますます険しくなっています。コストの急騰やクリエイティブ疲れにより、広告の費用対効果が急速に低下しているのです。
これらの広告コストの上昇は、Meta、Snapchat、TikTokのCPMがパンデミック時の低水準から大幅に上昇し、Google検索も同様に高騰していることからも明らかです。さらに、特定の時期に大規模な広告主が多額の投資を行うことで価格が急騰し、パフォーマンスの予測や一貫性が損なわれています。2024年のホリデーシーズンには、SheinやTemuの広告競争が激化し、検索広告のコストが16倍に跳ね上がる事態も発生しました。この状況は持続可能ではありません。さらに、検索やSNS以外に、マーケティングミックスを多様化できる一貫した選択肢が中々存在しないのが現状です。
検索・SNSを超えて
広告主は、検索広告やSNS広告だけでは不十分であることを認識しています。しかし、それらへの依存度を下げようとする際に、複雑で断片的な広告エコシステムに直面します。必要な規模で有意義な成果を提供できるソリューションを見つけ辛く、広告主は複数のチャネルで試行錯誤を繰り返しながら、成果を追い求めるしかありません。
DSP（デマンドサイドプラットフォーム）は複雑であり、必ずしもパフォーマンス特化型ではありません。むしろ、CTV（コネクテッドTV）向けのブランド広告や上位ファネルに焦点を当てる企業が増えています。これらは広告主のブランドチームにとっては良い投資先ですが、パフォーマンス広告に適した環境ではありません。
また、小規模な企業の中には、優れたパフォーマンスソリューションを提供しているところもありますが、それらはスケールが不十分だったり、求める成果レベルに達していなかったりします。さらに、こうした企業もDSPと同様に「フルファネル」戦略（例：CTVやブランド動画）に傾倒しつつあり、パフォーマンスマーケターが本当に必要とするツールを提供する企業は減少しています。結論として、広告主は測定可能な成果を提供できるパフォーマンス広告チャネルを求めています。しかし、検索やSNS以外でそれを一貫して実現するのは難しい状況です。
パフォーマンスにフォーカスしたRealizeの登場
Realizeは単なるアップデートではなく、パフォーマンスマーケティングの最大の課題である「大規模にユーザーを獲得し、コンバージョンに導く」ことを解決するために再構築されたプラットフォームで、様々な新機能を提供します。
Realizeの主な特長：
- ネイティブ広告を超えた新しいクリエイティブオプション：高い可視性のある広告枠に対応したディスプレイ広告や縦型クリエイティブを導入。広告主は既存のディスプレイ広告やSNS広告のクリエイティブを簡単に活用可能。
- パフォーマンスAIの強化：「エンゲージメント最適化」機能を導入し、サイト滞在時間やセッション深度などのカスタム指標を簡単に設定。アルゴリズムがこれらの指標に基づき最適化し、高い意図を持つオーディエンスの特定とスケール化を支援。
- 予測型オーディエンスターゲティングの強化：ユーザーの属性ではなく行動や意図に基づいたターゲティング。ベータテストではCPAが15%低下し、広告主が追加予算を投入するケースが増加。
- シンプルなUIとワークフローの最適化： 新しいRealize UIでは、ワークフローの簡素化、レポート機能の強化、安定性向上を実現。
- 透明性と品質管理の徹底：ブランドセーフティ、広告詐欺防止対策を強化し、広告の配信先を完全に可視化。広告主が適切な意思決定を行える環境を提供。
これらはRealizeの第一弾となり、今後も成長を支援する新機能・製品の開発を進めていきます。
パフォーマンスマーケティングの新時代へ
多くのパフォーマンスマーケターは、検索やSNS以外の選択肢に課題を抱えています。汎用的なツールを無理に活用し、試行錯誤に多くの時間を費やさなければならない状況にあります。しかし、彼らは数十億ドル規模の広告予算をコントロールし、企業の成長を牽引する重要な存在です。
現状、オープンウェブでのパフォーマンス広告に約250億ドル、ソーシャルプラットフォームで約300億ドルが投じられていますが、私たちは、この550億ドル規模の市場において、より優れたソリューションを提供できると確信しています。
パフォーマンスマーケティングは常に課題を乗り越え、チャンスをつかむ領域です。Realizeは、広告主が検索やSNSに次いでオープンウェブを自信を持って活用できるよう支援します。新たな成長エンジンとして、私たちはこの旅を皆さんと共に歩んでいきます。
